かがやき隊員の奥田です!先日のことになりますが、地域の方が栽培されている

『ショウブ』という植物を見せていただきました(^-^)/

アヤメやカキツバタのような青や紫色の優雅な花模様をイメージしながら、地域の方のお宅へ伺うと、

そこには剣先のように先端が尖った鮮やかな緑色がたくさん群生していました(¨!

私がイメージしていたものとは全くの別種のようで、こちらは端午の節句時の宮中において

軒先に吊るしたり、お酒やお風呂に入れたり、服や冠に飾り付けたり、枕の下に敷いたり等々・・・

行事ごとに用いられるものだったとのことです。

近づいてみると、ふんわり清涼感のある香りが漂い、少し割いて香りを確かめると、

非常に強い爽やかな香りが鼻をつきぬけます。この強い香りが邪気を祓うとされて、

端午の節句で重宝されていたんだとか。旧暦の5月5日は、令和5年では6月22日を指すようで、

その時期といえば梅雨真っ盛り。今でも中々心地よい時期とはいえない上に、昔はもっと

疫病が流行ったりと衛生的にも苦しい時期だったと推測されます・・・。

そういう時期だからこそ、行事を区切りに魔を祓い、健康長寿を祈ったのではないかとのことでした。

写真のようなショウブの飾りをつくったり、以前紹介した記事(こちら)のように軒先に葺いたりと、

とにかくたくさんのショウブが宮中において必要となるので、それらを栽培・準備して

届けに参上していたんだとか(*^-^)

ちなみにこちらがショウブの花なんだそうですΣ(゜゜)

不思議な箇所に、数少なく花を咲かせていました。また、根は薬用として使われるようです。

小野郷を含めた北部山間地域は、松明用の薪や暖房用の炭、御所の再建に用いる材木、

季節ものではショウブやヨモギ等、宮中の生活に必要なものを調達し、供給していた地域。

まさに宮中の生活は、これらの地域なくしては成り立たなかったと言っても過言ではないのでしょう。

数1000年も前から続く人々の生活に想いを馳せつつ、歴史を伝えるショウブに目をやると、

当時の華やかな生活の舞台裏が見えてきてとても面白いですね(*^-^*)