かがやき隊員の奥田です!先月のことになりますが、10月26日と27日の二日間にわたり

ドイツ公共放送連盟(ARD)が『台杉』とそれを育てる北山林業を取材されました(^-^)/

林業が盛んで、かつ環境問題への先進的な取り組みを行うドイツ側から、

『台杉』と北山林業を深く知りたいとオファーがあったとのこと。追随して取材してまいりました。

今回ドイツで放映される番組では、北山林業の特徴の一つでもある『台杉』にフォーカスを当てて、

台杉から生み出される『垂木』の使われ方、職人さんの技法等を紹介したいとのことです。

まずは『垂木』の使われ方の紹介ということで、京都府立府民ホール・アルティに併設されている

茶室にて撮影が行われました(o^^o)

北山丸太がふんだんに使用されているこちらの茶室は、茶室・数寄屋建築研究の第一人者である

中村昌生(なかむらまさお)さんが設計されたそうで、撮影に協力された中川地域の方いわく、

これぞ日本の茶室と言い切れるほどの伝統に則った建築なんだそうです(¨!

ドイツ公共放送連盟の撮影チームと通訳さんが到着。

本日の撮影の打ち合わせが行われました。

お茶席風景を撮影し、茶室における北山丸太(特に垂木)の紹介を行いたいとのこと(^^♪

今回のお茶事は、中川地域出身で裏千家の教授でもある村上さんが務められました。

静かな時間の中で、お茶を楽しんでもらうだけでなく、それにまつわるお話や特徴も伝えることで、

客人を『おもてなし』する日本文化の美しさを紹介されました(*^-^*)

そして垂木の使われ方について。太く大きく育てるのではなく、細く長く育てられる垂木。

ですが、写真のように屋根のひさしを支える垂木の強度はかなり高く、

2、30年経っても全く曲がることすらないとのこと!

また、茶室内からはあえて見えるところに使われている垂木は

客人を楽しませる目的もあること、気遣いの表れであることも紹介されました。

それを象徴するかのような、職人の遊び心が散りばめられた垂木の使われ方がこちら。

お気づきでしょうか。下部分は〇なのに対して、上部分は□になっていますΣ(゜゜)

茶室に使用される北山丸太は、その美しさで客人を楽しませるだけでなく、

主人と客人の円滑なコミュニケーションを生み出すための装置でもあるとのこと。

「この茶碗素敵ですね」「美しい床柱ですね」から始まる会話の糸口を担っているんだそうです。

そして茶道は、それに関連する和菓子作り・建築・林業と多くの日本の文化と密接につながっていること、

どれもが不可欠であるという村上さん。濃密な一日目の撮影が無事に終了しました( ̄ー ̄)