🔥R4.8.24雲ケ畑松上げ体験記【出谷町】その5
かがやき隊員の奥田です!前回の投稿(こちら)までで全ての前準備が完了しました。
少しずつ辺りが暗くなってきており、本番が刻一刻と迫ってきていることを肌で感じます。
お火焚き用の松明(たいまつ)をセット。いよいよ点火準備に移ります(^-^)/
写真の場所で、火を焚き、点火用の松明を乾燥させます。
付近の手頃な枝を切り落とし、葉に水を含ませます。
一気に燃え過ぎた時に、その枝葉で火の勢いを抑えるとのことです(o^^o)
やぐらの向こうに光って見えるのが、火を灯した松明を運び込む福蔵院(ふくぞういん)。
本番の夜8時になると、この明かりが全て消えて、鐘の音が鳴るんだそうです。
やぐらを一度下ろして、本番前に全員で集合写真を撮影して頂きました。
皆良い笑顔です(*^-^) 軽い夕食をとり、談笑しながらその時を待ちます。
辺りはすっかり暗くなり、火がなければ足元もおぼつきません。
『若中』の頭から、「そろそろ点火準備しよかー!」という掛け声を合図に、
お火焚き用の松明がどんどんくべられていきます。
まさに『火祭り』。辺りが煌々と照らされ、全員の緊張しながらも高揚感のある笑顔が映ります。
各員、決められた場所へ。本番が始まれば松明が点火され、セットする場所に近い者のもとへ、
松明が投げ渡されるとのこと。しっかりキャッチしなければ!
自分の身長をはるかに超えて燃え続ける火。火に近づくだけで火傷しそうです(>_<)
その火を管理し続ける『若中』の頭。大役を遂行されるその姿は輝いています!
写真のように、松明が自然発火し始め、まさに松明も準備完了といったところでしょうか。
夜8時。福蔵院の明かりが消え、一瞬辺りが静寂に包まれます。
耳を澄ますと、「ゴーン、ゴーン」とお寺の鐘が鳴っているようです。
「よっしゃ!やるぞー!!」
今まで中央で焚いていた火を、一気に松明に近づけます!
ゴォーッという音を立てて、火が松明に被さります。
名前が呼ばれ、掛け声と共に点火された松明が投げ渡されます。ものすごい迫力です。
自分の差し込む範囲の松明を受け取り終えたら、その場でしゃがみ込み、
作業が完了したことを知らせます。火がくすぶっているもの、弱いものはないか要チェックです。
「奥田くん!行くぞー!」ついに私のところにも松明が投げ渡されました。
しっかりキャッチして、すぐに挿し込みます。熱い、とにかく熱いです、でも楽しい。
私の範囲が終わったところで、最後の確認。「全て松明はついてるか!?」
火の番をしていた『若中』の頭も、やぐらのそばへ移動。
全員、準備完了です。「行くぞー!せーのっ!!!」
ずっしり重く、そして火の粉の熱さに耐え、やぐらが持ち上がりました(*^-^*)
「おぉぉぉおおお!!!」令和4年度、3年ぶりの開催となった松上げ。
雲ケ畑出谷町の火文字は『山』。
やぐらを後ろから。感無量です。
『若中』の一番若手から、自分の松明を持ち、一気に山を駆け下ります。
「おーーーい!!!」「おーーーーーーい!!!」暗闇に先行く者の声、後ろから続く者の声。
辺りは真っ暗闇で、松明の明かりが頼りなのですが、上に掲げて視界を広くすると火の勢いが落ちます。
それを避けようと、松明に空気を入れるために、松明を下ろすと、すぐ足元のところしか見えません。
火の勢いを絶やすことなく、福蔵院まで走り抜けます。「おーーい」の掛け声だけがこだまします。
何も見えないはずなのに、不思議なことに足が前へ動きます。まるで何か導かれるように。
途中何度も転びながらも松明は死守。すると、左手から川の音が聞こえてきました。
川の音が聞こえれば、右に舵を切れ!の言葉を思い出します。
「おーーーーい!!!」自分がここにいることを確かめるため、そして知らせるために声を張ります。
気付けば惟喬神社(これたかじんじゃ)裏手まで下りて来ていました。
道中、地域の方の声援が聞こえます。福蔵院まで一気に走り抜けました。
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